- 若嫁
冬の潜り漁について
大石水産の大黒柱とも言える【潜り漁】
漁師の中でも難易度が高い漁法です。
島や漁師の間では、
「潜り漁でたくさん貝を獲れる人は誰からも重宝される」
と言われてるほど厳しい世界です。
親子3代続く潜り漁は
非常に過酷で繊細な漁ではありますが
その分、非常に高価で美味しいと言われている貝を獲ることができます。
潜り漁とは
本ミル貝について
タイラギ貝について
上記3つの項目に分けてご紹介していきます。
◆潜り漁とは

非常に過酷な潜り漁。
12月1日から4月20日までの期間限定です。
数年前にNHKの朝ドラで取り上げられた“海女ちゃん”や
自分の息だけで潜る“素潜り”とは違います。
私たちの行っている潜り漁は
専用のスーツやヘルメット、ボンベなど総量約60㌔の装備を身につけ
潮が激しい本島沖で水深10m~30m付近まで潜ります。
朝7時半から14時までと限られた時間の中で
長いときは1日6時間、水上で待機している船から空気が送られ
命綱一本で、水中の中で砂に隠れている貝を獲ります。
潮の流れ、風の強さ、波の高さなどの影響を受けやすいので
命がけの漁です。
水中から上がってきても、2時間~長い時は5時間ほど
広さ1畳ぐらいしかない減圧タンクの中に入って
体内の窒素を抜かなくてはなりません。
かつて40年前は本島でも30人~40人いた潜水士さんたちも
今は3世帯、4人の潜水士さんのみ。
本島沖は非常に貝が獲れることから
九州から本島へ潜水士として出稼ぎで漁に来ている方も昔は多かったが
今は、1人だけだそうです。
◆本ミル貝について
そんな潜り漁で獲る主な貝が「本ミル貝」

昔の方は海松食(みるくい)とも良く言ってます。
ただ、勘違いしてはいけないのが
一般的にミル貝として売られているのは「白ミル貝(ナミガイ)」です。

本ミル貝とは見た目も味も全然違います!!
本ミル貝は超高級食材!
アワビより高いと言えます。
基本的には市場に卸すと、高級寿司屋や料亭で使用されるので
一般のスーパーや居酒屋ではあまり見かけません。
私たちは
「本ミル貝を超える貝はこの世の中に存在しない!」
「刺身に関しては、世界中のどの貝より負けない自信がある」
と、いえるほど好きです(笑)
一番美味しい食べ方は【刺身】です。
刺身では貝からはみ出している黒い部分(以下水管と言います)しか
食べれないので、1つの貝からは非常に少ししかとれません。
が、上品な旨味と食感、ほんのりとした甘さと後味の良さは
貝の良いところをすべていいとこどりしたような貝です。
また、超高タンパク質低脂肪なので
非常に栄養素の価値も高いですよ。
ホタテと比べても、脂質は2分の1以下だそうです。
悪性の貧血予防や肩こり解消に効果があるビタミンB12も豊富に含まれてます。
美味しいすぎて大石水産では
本当のおいしさを知っていただきたいと思い
【生きた本ミル貝しか売らない】と決めております。
加工品、冷凍では販売しません!
◆タイラギ貝
別名「タイラガイ」とも呼ばれます。

こちらも高級貝として知られてます。
見た目は、大きな貝ですが
開けると中身は貝柱とヒモが入ってます。
が、ヒモはあまり食べることなく、貝柱を主に食べます。

稀に、スーパーで袋売りしているところを見かけますが
主には高級寿司屋や料亭で活用されてます。
味の特徴としては
甘味と旨味がとにかく濃厚です!
なのに後味はサッパリしていてて不思議なんです。
少し磯の香りが残っているところも魅力的。
タイラギ貝は
貝に入ったままと、貝柱の状態にし袋にまとめた
2つの方法で販売しております。
刺身、炙り、焼き、炊き込み、サラダなど
いろんな調理法にして召し上がれますよ。
お祝い事にお送りするのも素敵です!
今回は、潜り漁と獲れる貝について紹介しました。
大石水産のメイン漁として本ミル貝とタイラギ貝について
今後はもっと深く広く紹介できればと思ってます。